稽古の難しさ
氣の力等の筋力に頼らない力を修得するためには、まず日常的な動きの質を変えることが必要です。
動くべきところ、動いてはいけないところ等をしっかり守らなければ、氣の力ではなく筋力になってしまいます。
氣の力等の稽古の難しさの一つは、自分の意識と実際の動きが違うことだと思います。
「動かしているつもりはなくても動いている。」
「動かしているつもりでも動いていない。」
自分が間違ったことをしたという自覚があれば修正のしようも有るのですが、それがないため、修正が非常に困難です。
「あなたの動きはこうなっている。」と言われても
「そんな筈はない、私は言われたとおりにやっています。」
と反論したくなります。
このような思いは、この種の稽古をされてる方は、稽古を始めた当初、ほとんどの方が持たれたのではないでしょうか。
しかし、反論したくても出来ないのは、正しい動きができた時とできない時では、稽古相手の反応があまりにも歴然と違うからです。
正しい動きができた時は、ウソでしょ!と言いたいくらい簡単に相手が動きます。
しかし出来ない時はびくとも動きません。
自分が言われたとおりの動きをしていないと認めざるを得ません。
新しく稽古を始める方には、予備知識として知っておいていただきたいと思います。