人一度(ひとたび)にしてこれを能(よ)くすれば
稽古を重ねても上達を感じられずに、落ち込むこともあるかと思います。
こんな時に私たち凡人の気持ちを奮い立たせる言葉を見つけました。
「人一度(ひとたび)にしてこれを能(よ)くすれば、己(おのれ)これを百度(ひゃくたび)す。
人十度(とたび)にしてこれを能(よ)くすれば、己(おのれ)これを千度(せんたび)す。
果たしてこの道を能(よ)くすれば、愚と雖(いえど)も必ず明、柔と雖(いえど)も必ず強なり」
中国の「中庸」という書物の中にある一文です。
人が一回の稽古で出来るようになるのであれば自分は百回稽古する。
人が十回の稽古で出来るようになるのであれば自分は千回稽古する。
人の百倍稽古すれば必ずものになるということです。
また日本にもこんな言葉がありました。
「為せば成る、為さねばならぬ何事も、成らぬは人の為さぬなりけり」
江戸時代の米沢藩主 上杉鷹山の言葉です。
要はあきらめないこと、途中でやめないこと、出来るようになるまでやり続けることが大事だということです。
合氣の稽古は、基本稽古でも基本技の稽古でも、訳の分からない難しさに思わずため息が出ます。
自分より力も体格も体重も勝る相手を動かすという、常識では到底不可能なことを修得しようというのですから難しくて当然と言えば当然ですが・・・・
しかし、その難しさがたまらない魅力でもあります。
健康にも良くて、老後の趣味としても最適だと思います。